売買契約でビジネス戦略を先読みする

読者の皆さん、こんにちは。現代において離婚するカップルが非常に多いというのは、悲しい現実の一つです。現在の離婚率がどれくらいかは分かりませんが、かつては結婚の50%が離婚に至ると言われていました。
これと同じように、ビジネスも100%の確率でいつかは終わりを迎えます。ビジネスを立ち上げる際、オーナーが2人以上いるのであれば、いずれ終わりが来ることを前提として、いわゆる「婚前契約」のようなものを用意しておく必要があります。
結婚において、もし終わりが来ることを知っていれば、破局が訪れた際にどう対処するかをあらかじめ決めておく婚前契約を結ぶかもしれません。もちろん、そんな事態は望まないでしょうが、実際に起こり得ることです。
しかしビジネスの世界では、オーナーが2人以上いる場合、いずれ関係が解消されることは100%確実です。第三者に事業を売却するか、あるいは袂を分かつかのどちらかです。実際には、ビジネスの存続期間中に袂を分かつケースの方が圧倒的に多いのです。
そこで、ビジネス版の婚前契約、つまり「売買契約(buy/sell agreement)」を交わしておいてはいかがでしょうか。売買契約はいくつかの重要な問題を扱います。その一つが、「ビジネスの価値をどう決定するか」という点です。
離婚の際、どちらかがビジネスを所有していると、その価値を適切に分配するために大きな争いになります。当然、ビジネスを所有している側の配偶者は価値を低く見積もりたがり、所有していない側の配偶者は価値を高く見積もるものです。
売買契約においても同様です。去る側のオーナーはビジネスの価値を非常に高く評価し、残る側のオーナーは「いやいや、そんなことはない」と主張するケースがよく見られます。
まだ友人関係にあり、良好な関係を築けているうちに、できればビジネスを始めた直後に、売買契約を締結しておくべきです。そこでは、あらかじめ決められた価格にするのか、特定の計算式を適用するのか、あるいは第三者のビジネス評価専門家を招いて客観的に価値を算出するのかなど、価値の決定方法を定義します。定義の方法は多岐にわたりますが、まずは価値の決定が重要です。
二つ目の問題は、「いつお金を受け取れるか」です。ビジネスに残る側としては、去る側の持ち分を買い取るために多額の現金を用意して、ビジネスの資金繰りを圧迫したくはありません。自分の立場からすれば、支払いはできるだけゆっくり進めたいと考えるでしょう。
一方で、去る側の人間は当然、現金の一括払いを望みます。そこで妥協点が必要になります。この問題に最初から取り組んでいれば、自分が買い手になるか売り手になるか分からない状態なので、比較的公平な立場をとることができます。例えば、「一人が去る際は、20%を頭金として支払い、残りを7年、あるいは5年かけて支払う」といった取り決めが考えられます。やり方はいくらでもあります。
ビジネスの価値はいくらか? 支払いはどれくらいの期間で行われるか? これら二つが売買契約を作成する際の核心的な問題です。他にも様々な論点はありますが、この二つが最も注力すべき重要事項です。
これからビジネスを始める方も、すでにビジネスを行っている方も、オーナーが2人以上いる場合は必ず売買契約を締結してください。後々、自分を破滅させる地雷になりかねませんので、先延ばしにしてはいけません。
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